自転車競技でも体が柔らかい人はけがをしにくい、というのを聞いたことがありますが、どうすれば股関節周りや太ももの裏表は柔らかくなりますか? ゆっくり伸ばすストレッチで伸びるようになりますか?(20代男性)
セルフマッサージや筋膜リリースが最近では流行していますが、セルフでのケアはマッサージが可能な部位に限定されるので、ほぐれる部分とそうでない部分にムラが出る可能性があります。それでは、可動性が改善できるまではなかなか望めませんので、ストレッチと併用するなど工夫が大切です。
我々もマッサージ施術だけを施しているわけでなく、部位によってはストレッチを入れたり、ストレッチをかけた状態でマッサージ施術をするなど、施術部位に対し様々な手法を使い、工夫をしています。揉むという行為以外にも多くの手技を複合してこそ、本来の選手の能力を引き出すスポーツマッサージが成立するものと考えます。
自転車競技において柔軟性はとても重要な要素です。特に、深い前傾姿勢を取る状況において、身体の硬い選手は不利でしょう。深い前傾姿勢を取るほど、身体の硬い選手は上半身が窮屈になり呼吸面で犠牲が出るとか、また背中を丸め猫背のような姿勢になれば肩甲骨の動きを制限し、ハンドリングなどにも影響が出るでしょう。なにより疲労感を身体の柔らかい選手よりも大幅に感じるはずです。
股関節の柔軟性は自転車選手では特に重要です。ハムストリングスが硬ければ骨盤前傾に制限がかかりますので、前傾姿勢を作る上で脊椎の負担は大きくなるでしょう。また腸腰筋など股関節前面を跨ぐ筋群が硬いと、ペダリングの上死点において股関節のつまりを感じ、前傾姿勢が深ければ深いほどその制限も大きくなります。自転車選手において股関節の硬さは前傾姿勢において問題になることが多いです。
セルフでのケアで改善することはとても重要ですが、セルフで対応できない場合はスポーツマッサージを受けてみてはいかがでしょうか? 施術を受けるだけでなく、セルフケアについてなどその人に合ったやり方など、様々にアドバイスをもらえると思います。
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