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ライド中にチェーンが切れた!こんなときどうする?

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ライド中にチェーンが切れた!こんなときどうする?

 パンクほどではありませんが、実は高頻度で起きるトラブルが「チェーン切れ」です。筆者は今まで2回ほど自分の自転車のチェーンが切れた経験がありますし、一緒に走っていた友人のチェーンが切れて修理をしたこともあります。ライド中にチェーンを切ってしまい、途方に暮れているサイクリストを見つけて助けたことも数回あります。余談ですが、そのうちの一人は妙齢の女性サイクリストでした。人気の少ない峠道でチェーンが切れてしまっていたところに、白馬に乗った王子の如く筆者が颯爽と登場し手際よくチェーン修理をしたわけですが、残念ながらロマンス的な事象は発生しませんでした。

この記事の内容

チェーン切れの修理に必要な工具

 閑話休題。言うまでもなく、自転車はチェーンで駆動力を後輪へ伝えています。チェーンが切れてしまったら1mたりとも前に進むことができなくなります。その場で修理するほかありません。

 チェーン切れの原因は様々ですが、一カ所のプレートが曲がってピンが外れて切れてしまうケースが大半です。それを修理するための「チェーンカッター」と、「コネクトピン」(もしくはコネクトリンク)が必要となります。ロングライドなど自力での解決が必要となるライドシーンがある場合は携帯しておくことをおすすめします。

 チェーンカッターは、その名の通りチェーンを切るための専用工具。切るだけでなく、繋ぐこともできます。これがないとチェーンの修理はできません。普通のチェーンカッターは持ち運ぶには少々大きいですが、チェーンカッターの機能を備えた携帯工具があるので、それを持っておくのが良いでしょう。

 チェーンが切れてしまったら、曲がってしまったプレートをチェーンカッターで切り離してしまいます。壊れた箇所を除去したら、再びチェーンを繋ぎます。その際に必要なのが、コネクトピン、もしくはコネクトリンクです。

 コネクトピンは、小指の先に乗ってしまうほど小さなピン状の部品です。これをチェーンカッターで押し込んで繋げます。コネクトリンクは工具なしでチェーンを繋ぐことができるパーツです。

修理の注意点

 コネクトリンクは歪んだプレートに置き換わる部品なのでチェーンの長さが変わりませんが、コネクトピンは歪んだプレートを除去して繋ぎなおすので、1リンクぶんだけチェーンが短くなってしまいます。そのため、コネクトピンでの修理後は、チェーンの長さが必要になる「アウター×ロー」にはチェーンを入れないように注意してください。

 なお、コネクトピンやコネクトリンクは、基本的にチェーンのメーカー間や変速段数間の互換性がありませんので、自分が使っているチェーンに合ったものを選びましょう。ちなみに、筆者は10速~12速のコネクトピンを数本ずつ携帯しています。そうしておけば、ライド仲間がどんなチェーンを使っていても修理することができます。なお、チェーン修理にはコツが必要なので、心配なら古いチェーンで練習をしておいてください。

「切れない」ための自己管理も

 チェーン切れは、日々のメンテナンス(チェーンの洗浄と注油、正しい組付け、的確なタイミングでの交換など)で防ぐことができます。スピードを出して走っているときに突然チェーンが切れると、急にペダルが軽くなって脚が回り切ってしまうため、激しい転倒に繋がることもあります。「切れたときにどうするか」も大切ですが、「切れないようにどうすべきか」はもっと大切です。

文: 安井行生(やすい・ゆきお)

自転車ライター。大学在学中にメッセンジャーになり、都内で4年間の配送生活を送る。現在は様々な媒体でニューモデルの試乗記事、自転車関連の技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆し、信頼性と独自の視点が多くの自転車ファンからの支持を集める。「今まで稼いだ原稿料の大半をロードバイクにつぎ込んできた」という自称、自転車大好き人間。

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