バイクバランスの極意「スタンディング」をマスターするプロライダーが伝授! 自宅周辺で実践できるMTBスキルアップTips
「スタンディングスティル」、通称“スタンディング”とは、ブレーキを使って極限まで減速し、最終的に完全に停止した状態でも足を着かずにバイクに乗り続ける技術のことです。一見、地味な技術に見えますが、このスキルを習得することによって得られる「バイク上でのバランス感覚」は、あらゆる走行シーンで大きな武器になります 。

何に役立つ?
スタンディングは、バイク上でのバランス感覚の究極の応用編です。限りなく停止に近い状態でバランスを取ることで、自分の重心が今どこにあるのか、バイクがどう動こうとしているのかを敏感に察知する力が磨かれます。
この基礎を身に着けることで他のスキル習得もスムーズになりますし、他の動作に通じる緻密な操作が可能になり、実際の走行シーンでも余裕が生まれます。
実践!スタンディング習得へのステップ
スタンディングは一朝一夕には身につきませんが、時間をかけてステップアップしましょう。
1、 極限まで減速する
まずは平地で、これ以上ないというくらいゆっくりとした速度まで減速しましょう 。
2、ブレーキとポジションの意識
ニュートラルポジション(基本姿勢)を保ち、「カチッ」とかけるのではなく、ズルズルと引きずるように「じわっと」かけます。最初のうちは車のポンピングブレーキのように「優しくかける、はなす」を繰り返しましょう。
3、「ペダル」と「ブレーキ」の絶妙なバランス
バランスを崩しそうになった限界の少し手前で、水平に保っているペダルを進行方向に「コン、コン」と1/8回転ほど踏み込みます 。このわずかな推進力でバイクの傾きを修正します。「両足はアクセル、両手はブレーキ」という意識で、止まりそうな速度を維持します。
4、粘って耐える
「減速→倒れそうになる→ペダルで修正→また減速」を繰り返し、できるだけ同じ場所に留まれるよう粘ってみてください 。
上達を早めるための練習Tips
いきなりその場に止まるのは難易度が高いため、以下の練習から始めましょう。
・「10秒チャレンジ」: 広い安全な場所でスタートとゴールを決め、その間を10秒以上かけてゆっくり進む練習からスタートしてください 。
・コツコツ続ける: 自転車に乗るたびに数分ずつでも練習を重ねることで、ある日突然、魔法のようにずっと止まっていられる感覚が身につきます 。
バイクを操る楽しさは、こうした「止まる技術」の中にも隠されています。習得まで時間はかかりますが、焦らずじっくり取り組んでみてください 。

MTBプロライダー。3歳のときに初めて自転車レースに参加し、様々な競技を経験した後12歳でMTBダウンヒルに専念。2009年に全日本選手権ジュニア優勝を皮切りに国内レースを牽引する存在になり、エリートカテゴリーで歴代トップとなる5度の全日本選手権制覇や2度のアジアチャンピオン獲得など輝かしい戦績を記録し続けている。2023年には初開催の全日本選手権マウンテンバイク・エンデューロも制する。
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