TOP自転車マナー道路を走るコツ <9>住宅街やサイクリングロードでのマナー

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道路を走るコツ
<9>住宅街やサイクリングロードでのマナー

 これまでのコラムでは、主に「危険なクルマから身を守るための走り方」についてお話ししてきました。このような「自転車vsクルマの事故が起きやすい状況」すなわち「自転車が交通弱者になる状況」とは逆に、「自転車が強者になる状況」が存在します。それは住宅街など「自転車vs歩行者の事故が起きやすい状況」です。こういった場所では、「人に危害を与えないための走り方」が必要になります。

 基本はシンプル。「周囲に注意を払いながら、とにかく飛ばさない」こと。住宅街では、ママチャリや子供がなんの確認もせず、道路に飛び出してくることがよくあります。事故を防ぐには、何があってもすぐに止まれるくらいまでスピードを落とすしかありません。

見通しが悪く、歩行者も分離されていない住宅街の裏道

 また、住宅街では道路そばまで塀や建物が張り出していて、交差点での死角が大きくなりがちです。角を曲がる際や、交差点を直進する際も、死角からは少し隙間を空けて走るようにしましょう。出会い頭になるようなタイミングでも、お互いの発見が0.1秒早くなるだけで、事故になる可能性をずっと低くすることができます。

 自転車が強者になる状況といえば、サイクリングロードもそうでしょう。不特定多数の人が行き来するという意味においてはサイクリングロードも「公道」なのですが、サイクリングロードを利用する人たちの危機意識は高いとは言えません。ルールはあってないようなもの。音楽を聞きながら走るランナー。長いリードで犬の散歩をしている人。キャッチボールをしている野球少年。走り回る子供たち。のんびりと散歩を楽しむ高齢者。そんなカオスの中を自転車でぶっ飛ばすなんて、危険行為以外の何物でもありません。実際、サイクリングロードでの歩行者対自転車の事故はかなり多くなっていると聞きます。

 歩行者がいる区間ではスピードを落とし、犬が飛び出してきても子供が転んでも、ランナーが急にUターンしても、おじいさんがつまずいても、すぐに停車できるようにしておくこと。サイクリングロードはその名称から「自転車が自由に走れる道」と思ってしまいがちですが、日本においての分類は歩道と同等である場合がほとんどです。自転車がスピードを出していい場所では決してありません。

文/安井行生