本格的なレースからビギナー向けスクール、また、グループサイクリングなど、家族で楽しめるマウンテンバイク（MTB）イベント「CYCLE AID JAPAN in 猪苗代 MTB RIDE 磐梯山」が福島県猪苗代町にあるスキー場「リステルスキーファンタジア」で9月24日に開催され、多種多様な種目を多くのサイクリストが快走した。

　CYCLE AID JAPANは東日本大震災の早期復興を支援するサイクリングイベント。参加費の一部は復興を目指す基金や団体へと寄付される。前日には「CYCLE AID JAPAN in 郡山ツール・ド・猪苗代湖」も開催され、県内外から約700人のサイクリストが集い、猪苗代湖半を周遊。地元の景色やグルメといった魅力を、自転車を通して体験していた。

　MTB RIDE 磐梯山のメインコースは、スキー場に隣接する森とゲレンデを組み合わせたもの。木々の間を潜り抜ける区間と、猪苗代湖まで見渡せるゲレンデの斜面を活用したレイアウトが用意されている。個人やチームが時間内でどれだけ周回できたかを競い合うエンデュランスや、小学生が参加できるキッズレース、また、ゲレンデを左右に駆け下りるデュラルスラロームといった多くの種目が設けられた。

　MTB中心のイベントながら、ロードバイクやクロスバイクでの参加がOKなツーリング部門も設けられた。猪苗代湖一周「イナイチ」ツーリングと、第55回福島県サイクルスポーツ大会を兼ねたイベントで、県内の参加者を中心に約130人がエントリー。会場のリステルスキーファンタジアを出発し、猪苗代湖を1周し、途中のエイドポイントでは笹団子などを堪能した。

　初心者にも優しいコンテンツも充実している。インストラクターによるビギナースクールは主にエンデュランス（2時間の部）の参加者向けに実施。サドルの高さの合わせ方から始まり、未舗装路でのコーナリング、体重移動の仕方など、オフロード走行で必須のテクニックを凝縮した2時間の初心者向けの講座だ。スクールの参加者たちは午後の本レースも教えを体現し、森林内を縦横無尽に駆け巡った。

　上級者から初心者、また、参加者だけでなく応援に来た家族など、多くの来場者が秋の猪苗代を満喫するMTBイベントとなった。