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走った距離に応じて復興に貢献 「CYCLE AID JAPAN in 郡山 ツール・ド・猪苗代湖」が開催

 東日本大震災の復興支援を目的にした「CYCLE AID JAPAN in 郡山 ツール・ド・猪苗代湖」が9月23日、福島県郡山市を拠点に開催された。猪苗代湖を巡るライドイベントに全国各地からサイクリストが集結。地元の景色やグルメといった地元の魅力を堪能した。

スタートを切った100kmコースのグループ

 CYCLE AID JAPANは東日本大震災の復興へ向けて、自転車を通じて支援することを目的としたイベントで2012年にスタートした。これまで東北地方を舞台に開催されており、同市での開催は8回目。コロナの影響で規模が縮小されてきたが、今回は50km、85kmコースのほか、上級者向けの100kmコースが追加。以前と変わらない規模での開催となった。

50kmコースはバスで上りをショートカット。自転車も運搬可能なバスで移動する

 メイン会場の磐梯熱海スポーツパークでは朝方から雨が降っていたものの、スタートが近づくにつれて小康状態に。スタートを切る8時を迎えると、郡山市の品川萬里市長の号砲と同時に、晴れやかな顔をした参加者たちがペダルを漕ぎ出していった。

 イベントは決められたルートに沿って交通法規を守って巡り、各地に設置されたエイドステーションを訪れながらゴールを目指す形式。参加者たちは速度を競うことなく、各々のペースで景色を楽しみながら進んだ。参加者の隊列にはサポートライダーが混じり、コースの案内のほか危険箇所の周知を行い、安全性に配慮。雨こそ降らなかったものの、濡れた落ち葉や路面、金属のグレーチングなどの滑りやすい場所が多くあったため、「安心して走れた」という声も聞かれた。

猪苗代湖と磐梯山をバックに小休止

 エイドステーションでは主に地元の食材を使った軽食を提供。名物の「酪農カフェオレ」や、地元の赤カボチャを使用した天ぷらまんじゅうなどが並び、訪れたサイクリストたちは舌鼓を打っていた。また、歴史や文化が題材となった謎解きゲームも開催され、猪苗代エリアの理解や知識を深める取り組みが図られ、充実した休息時間を演出していた。

地元グルメに大満足だった、日本自転車普及協会理事の栗村修さん
猪苗代エリアの知識を深める謎解きも開催

 東日本大震災への復興支援として、参加費の一部を任意の団体や基金に寄付する取り組みも行われた。参加者たちはゴール後、メイン会場に設けられた「東日本大震災義援金 東日本大震災特別災害見舞金関係寄付」、「ふくしまふるさと応援寄付金」、「郡山環境保全基金」のそれぞれのボックスに、自らのゼッケンシールを投函。参加者がエントリーして走った距離に応じて、寄付をできる仕組みだ。大会を通じて、参加者自らが楽しむだけでなく、震災の復興へと繋げる有意義なサイクリングイベントとなった。

参加者の走った距離に応じて参加費から東日本大震災復興へ向けて寄付を行う
それぞれのコースを走り切り、笑顔でゴールする参加者たち