TOP フィールド 勢和の森MTBパーク(三重)月2回子供向けスクール開催、初心者から上級者まで楽しめる常設コースも

Mountain Bike Field フィールド紹介

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勢和の森MTBパーク(三重)月2回子供向けスクール開催、初心者から上級者まで楽しめる常設コースも

 三重県中部の多気町にある「勢和の森MTBパーク」は、伊勢自動車道・勢和多気ICから車で5分というアクセスの良さが魅力のMTBフィールドだ。常設コースは、初心者から上級者まで楽しめる3つのトレイルのほか、パンプトラックやダートジャンプ、ミニトレイルなどもあり、バリエーションは豊富。小・中学生を対象としたMTBの学校も月2回開催されており、MTB愛好者の裾野を広げる活動にも精力的に取り組んでいる。

楽しむことを重視する「MTBの学校」

小・中学生を対象にした同パークの「MTBの学校」は、北京オリンピック2008のMTB日本代表チーム監督を務めた西井匠さんが講師となり、小学校低学年と小学校高学年~中学生の2クラスに別れて行われる。毎回20人ほど参加し、地元三重県だけでなく、東海・近畿地方から定期的に通う参加者もいるという。 「MTBの学校」では、どのクラスも「MTBに楽しく乗ること」に主眼を置いているのが特徴だ。「自転車にはなんとなく乗れても、その感覚でMTB初心者がいきなりトレイルに走りに行くのは危ない。『転んだり、転倒しそうになって怖かった』とか『上りがきつかった』という印象を持たれてしまうと、次また乗りたいと思ってもらえませんから」と西井さんは話す(以下、発言同氏)。 そのための工夫はスクールの内容にも反映されている。トレイルを走る前にMTBを使って遊ぶ時間が設けられていて、この日はマーカーコーンを円形に並べた“土俵”の中で足を着いたり土俵から出たりしないように最後まで残れるかを競う「MTB相撲」を通じて、ゲーム感覚でライディングスキルを磨いていた。
スクールで人気のMTB相撲。人数が減ってくると土俵を狭めたり踏んだらアウトになる赤いコーンを追加したりして難易度を上げる
トレイルも最初は簡単なところから走る。小学校低学年は比較的フラットなところが多いコースを使い、小学校高学年から中学生のクラスはそれよりやや難易度の高いコースを走る。 トレイルライドの後はパンプトラックや円錐形のアリジゴクバンクなどで走る時間も設けられている。パンプトラックは子供が一人ずつトライするだけではなく、子供が漕がずに追いかける西井さんと競争する場面もあり、あくまで楽しみながら走ることが第一であることが伺える。
キッズバイクでも走れるパンプトラックは子供たちにも人気
アリジゴクと呼ばれるミニバンクを一斉に走るMTBの学校の受講生たち
スクールというと、コーチがライディングスキルを手取り足取り教えるイメージもあるが、「MTBの学校」では基本的にうまく走れるようになるために必要以上に何かを教えてはいない。この狙いについて、西井さんは次のように説明する。 「コーチや大人があれこれ教えすぎると、子供にとっては『やらされている』感じになってしまいがち。勉強はもちろん、スポーツでもやらされていることはつまらなく感じてしまう。それを避けるためには子供がまず『MTBって楽しい。だから乗りたい』と思うことが大事で、上手になりたいと思ったら、うまい人はどうやって乗っているか観察するように仕向けている」 子供の引率でやってきた親御さんにも「子供がうまくできたら褒め、うまくできなかったときには口出ししない」というルールを守ってもらっているという。ただし、人に迷惑をかけるような危ないことをしたらきちんと叱ることは徹底しているそうだ。 「子供のうちはスキルトレーニングから」という原則を徹底していることも特徴。また、MTBだけにこだわらず、アウトドアの中で自転車に乗らないで斜面を歩いて上ったり野山を駆けまわることもある程度は子供の自由にさせている。 「フィジカルのトレーニングは強くなりたいと思ってキツイ練習に耐える覚悟が子供にできてから。子供の意思が大事なのです」
小学校高学年クラスは中級者向けのトレイルにも挑戦。西井さんは最後尾で参加者に「視線を行きたい方に向ける」などの最低限のアドバイスを行っていた

3種類のトレイルにパンプトラックやミニトレイルなど、常設コースが充実

勢和の森MTBパークは、常設コースも充実している。常設コースはトレイルとパンプトラックなどの練習コースからなる。いずれも西井さんがプロデューサーとして関わっており、初心者でも十分楽しめるコースから、上級者も満足できるようなコースまである。
中級者向けのロッキークロス。コースの目玉であるロックセクションは難易度が高いプロセクションだが、並行するようにエスケープルートも設けられている
トレイルは3種類。基本的に中級者向けのクラスでも、難易度が高めの区間と走りやすい区間が交互に現れるような設計になっている
トレイルはこのあたりの里山の自然の地形を生かしたもので、ビギナー向けのマロントレイル、中級向けのバーミークリフとロッキークロスの3コースからなる。ロッキークロスには上級者向けのロックセクションもあるが、エスケープルートもあるので中級者でも走れるようになっている。さらに各コースへは舗装路でアクセスでき、バーミークリフのオフロードの上りは舗装路でエスケープできるようになっているので、下りだけを楽しむこともできる。
各コースは舗装路でアクセスでき、中級コース・バーミークリフの上り区間をエスケープすることもできるようになっている
コースの分岐点には標識があり、目当てのコースに間違いなく行けるようになっている
パンプトラックなどが集まるエリアには、子供たちでも分かりやすいように利用方法やマナーを解説した標識が立っている
練習コースのある高台のエリアには、MTBライドの基本テクニックを磨くのに最適なパンプトラックやミニトレイル、直径10mほどの円錐型のアリジゴクバンク、ダートジャンプコースなどがある。このエリアはMTBやBMXだけでなく、キッズバイクでも走れるように設計されている。 西井さんはコースを作った思いについて、「自転車に興味があるけれど、何から始めたらよいかわからない人でも楽しめる場所にしたかった」とし、すでに趣味として自転車を楽しんでいる人に向けても、「ロードとかMTBとかシクロクロスといった垣根を取っ払って、ただ純粋に自転車で走り回るのが楽しい場所にしたかった」と話す。 さらに、「子供たちに向けてはMTBに乗ることを通じての教育の場にしたかった」という思いも西井さんにはある。その思いが子供たちに伝わっていることは、子供たちの行動からも伺える。走り終えた後にスタッフがコース整備を始めるのを見て、何人かの子供たちが自発的にお手伝いを始めたのだ。このような光景はここでは当たり前なのだという。
スクールが終わったら、参加者がコースの整備を自発的に始めた。西井さんによると、これは毎回見られる光景とのことだ
ライディングスキルに応じて楽しめる多彩なコースだけでなく、このパークを愛するライダーたちに愛されて手入れされているからこそ、勢和の森MTBパークのコースやトレイルはライダーを魅了し、また来たいと思わせてくれるに違いない。

フィールド情報

所在地 〒519-2216 三重県多気郡多気町古江1041-2
電話番号 0598-49-4800
営業期間 通年
営業時間 水・土・日・祝のみ営業 9:00-17:00
利用料金 500円/day
搬送
搬送料金
実施イベント スクール, レース, ライドイベント, 「レンタルバイクのみ」はございませんが、「初めてさん向けスクール+レンタルバイク(2時間)」というプランはございます。
管理者 多気町・多気町古江区・多気町スポーツ協会・地域資源バンクNIU
ブログ http://takicycle.blog.fc2.com/
FB https://www.facebook.com/sfm.taki/

※表示価格はすべて税込です。(2019年11月6日現在)

フィールドタイプ

レベル

設備

勢和多気ICから5分とアクセスの良い場所にあるMTBパークです。ほぼ平坦な初心者コース、キックバイクでも走れるパンプトラック、MTB日本代表がプロデュースしたワールドクラスの上級XCコースまで、幅広い層に楽しんでいただけます。小中学生を対象とした「MTBの学校」も月に2回開催しています。 「勢和の森MTBパーク」ウェブサイト

フィールドに聞きました

Q フィールドの自慢ポイントは?

初心者から上級者まで楽しめる3つのトレイルのほか、パンプトラックやダートジャンプ、ミニトレイルなどもあり、どんなジャンルのバイクでも走行可能です。小・中学生を対象としたMTBの学校も月2回開催されており、MTB愛好者の裾野を広げる活動にも精力的に取り組んでいます。

Q フィールドに変化は付けている?

ビギナーの方でも「MTBって楽しいね!」と感じていただけるような場所を、少しずつ追加しています。

Q その他アピールしたいこと

月に2回開催の「MTBの学校」では、毎回20名前後の参加者があります。レース参加を目的とせず、純粋に「MTBって楽しい!」を感じていただくことを目指しています。親子での参加も大歓迎です!

■ スタッフからのコメント

勢和の森MTBパークの西井匠です。競技ではないゆる~い楽しみ方を提案しています。MTBを体験してみたい方や山やトレイルへ行く前の練習をしたい方にとって最高の練習場所に間違いなしです!

コース掲載希望の方へ

本ページへの掲載をご希望の場合、【MTBフィールド情報掲載希望】と題したメールを以下のアドレスにお送りください。

ml.cyclist-privacy@sankei.co.jp

なお、2022年4月14日までにMTBチーム情報を提供いただいた事業者様の「アンケートにかかる個人情報の取扱いについて」は以下よりご確認いただけます。
アンケートにかかる個人情報の取扱いについて