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ロードバイクに必要なボトルと仕組み

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ロードバイクの始め方<9>
ロードバイクに必要なボトルと仕組み

 ロードバイクを買う理由や目的はそれぞれですが、選ぶ車体やアイテムにはセオリーがあります。なぜそのアイテムを選んだ方が良いのか、ビギナーに知っておいてほしいポイントについて、ロードバイクインプレッションやアイテムレビューでおなじみの自転車専門媒体『La route』編集長・安井行生さんが解説します。

(Getty Images)

サイクリング中は小まめな水分補給を

 ロードバイクで走りにいくとき、必ず持っていくものがいくつか決まっています。ヘルメットやアイウエアはもちろん、カギ、携帯工具、パンク修理セット、ライト、ボトル。そう、水やスポーツドリンクを入れるためのボトルも必須です。ロードバイクは、各種スポーツの中でも運動量がかなり多い部類に属します。そのため、大量の汗をかきます。常に風を切って走るので、汗がすぐに乾いてしまい、実感しづらいかもしれませんが、冬でも結構な量の汗をかくため、小まめな水分補給は必須です。

 この“小まめ”というのが非常に大切で、人間が一度に吸収できる水分量は140mlくらいと言われています。要するに、休憩のときに大量にがぶ飲みしても、体内に吸収されず、すぐに尿として排出されてしまうんです。だから小まめに少しずつ飲む必要があるんです。

 飲料水を持って走るだけなら、ペットボトルをバックパックに入れてもいいですが、荷物が重くなって体に負担がかかりますし、毎回止まってバッグからペットボトルを出して……というのも面倒。なので、ロードバイクにはボトルとボトルケージというパーツが付いています。

 自転車のフレームに取り付けられたボトルケージに、自転車専用のボトルを入れておけば、いつでもすぐに水分補給ができるようになります。

 自転車用のボトルにはさまざまな種類がありますが、容量は500~700mlのものが主流。走行中でも飲めるように、ワンタッチで開閉できる飲み口が付いています。また、吸って飲むのではなく、手でボトルを潰して飲料を口の中に押し出すことで飲むので、柔らかい素材でできています。

(Getty Images)

 フレームの形状によっては、大きなボトルが取り付けできないこともあるので注意。夏場はすぐにぬるくなってしまうので、保冷機能の付いたボトルを選ぶといいでしょう。ただし、保冷ボトルは断熱材があるため容量が少なくなってしまいます。

 ボトルと同時に必要になるのが、ボトルをバイクに固定するためのボトルケージです。自転車用のボトルは基本的にはサイズが統一されているので、どんなボトルケージを買っても大丈夫。アルミ製のものなら数百円、カーボン製になると1万円以上と価格帯が幅広いので、予算とボトルの脱着のしやすさなどを考えて選んでください。

 ボトルは自転車のパーツの中でも面積が大きいため、愛車に付けたときの印象を大きく左右します。様々なデザイン・カラーのボトルが発売されているので、自分の愛車に付けたところを想像しながら悩むのも楽しみの一つです。

文: 安井行生(やすい・ゆきお)

自転車ライター。大学在学中にメッセンジャーになり、都内で4年間の配送生活を送る。現在は様々な媒体でニューモデルの試乗記事、自転車関連の技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆し、信頼性と独自の視点が多くの自転車ファンからの支持を集める。「今まで稼いだ原稿料の大半をロードバイクにつぎ込んできた」という自称、自転車大好き人間。

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