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ロードバイクにおすすめのライト

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ロードバイクの始め方<3>
ロードバイクにおすすめのライト

 ロードバイクを買う理由や目的はそれぞれですが、選ぶ車体やアイテムにはセオリーがあります。なぜそのアイテムを選んだ方が良いのか、ビギナーに知っておいてほしいポイントについて、ロードバイクインプレッションやアイテムレビューでおなじみの自転車ライター・安井行生さんが解説します。

ライトに関する法律を知ろう

 ヘルメットと同じくらい重要なアイテムが前後のライトです。クルマやオートバイなどはライトについて厳しいルールがあります。前照灯、尾灯、後退灯などの明るさや位置はもちろん、クルマは暗くなったら自動で点灯するオートライトが義務化されており、オートバイはそもそも消灯できない作りになっています。自転車にもライトに関する法律がありますが、お店で売られているスポーツバイクには付いていないことが多く、自分で選んで装着しなければなりません。

 法律では、自転車でも「夜間やトンネルの中など暗い状況ではライトを点灯させなければならない」というルールが定められています。明るさや色などの細かなルールは都道府県によって違いがありますが、「フロントライトは白か明るい黄色で、10m先のものが確認できる明るさ。テールライトの色は赤で、後方100mから確認できる明るさ」が基本ルールと考えればOK。

 なお、法律ではリヤはリフレクター(反射材)のみでもOKとなっていますが、安全性を考えればテールライトは付けるべき。また、自転車本体に装着しないとライトとはみなされないため、バッグやヘルメットに装着する場合は自転車本体のライトと併用するようにしましょう。

 必要な明るさは、「夜でも明るい都会を走るのか」「真っ暗な夜道を走るのか」「どれほどのスピードで走るのか」などによって変わりますが、迷ったら明るいライトを買っておけば間違いありません。

使用シーンに合わせて選ぼう

 配光パターンにも注目してください。同じ明るさのライトでも、光を幅広く分散させるものと、一点をスポットで照らすものとでは、見え方は大きく異なります。練習などでスピードを出すなら遠くまで見えるスポットタイプがよく、横からの飛び出しの可能性がある住宅街や、真っ暗なサイクリングロードなどでは幅広く照らしてくれるワイドタイプがいいと言われています。メーカーによっても差があるので、ライトもプロショップのスタッフの方にアドバイスを求めるのが一番です。

 また、自転車用ライトは、バッテリーを内蔵しており充電して使う「充電式」と、市販の電池を用いる「電池式」の2種類に大別できます。現在の主流は充電式で、電池式より明るく、コンパクトにできることが特徴ですが、出先で交換ができないので、万が一バッテリーが切れたときには使えなくなってしまうというデメリットがあります。

 電池式は明るさでは劣りますが、価格が安く、走りに行った先で電池がなくなっても電池を入手できれば使えるようになるというメリットがあります。小まめに充電ができ、明るさを重視するなら充電式、万が一のことを考えるなら電池式がいいでしょう。

 もちろん点灯可能時間も重要なスペック。夜は30分の帰宅ライドしか使わず、こまめに充電できるならさほど気にしなくてもいいでしょうが、ロングライドで夜間も走り続けるなら、10時間以上点灯する高性能ライトを選びましょう。

文: 安井行生(やすい・ゆきお)

自転車ライター。大学在学中にメッセンジャーになり、都内で4年間の配送生活を送る。現在は様々な媒体でニューモデルの試乗記事、自転車関連の技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆し、信頼性と独自の視点が多くの自転車ファンからの支持を集める。「今まで稼いだ原稿料の大半をロードバイクにつぎ込んできた」という自称、自転車大好き人間。

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