2021.2.9
サドルの高さを合わせたら、快適にサイクリングを楽しむのまであと一息です。最後は正しい姿勢を覚えましょう。軽快車(シティサイクル)とさほど変わらない姿勢で乗れるといっても、やはり、シティサイクルとスポーツバイクは別物です。それぞれに適した乗り方があります。今回は乗車姿勢やハンドルの持ち方など、クロスバイクに乗る上で重要なことをおおまかに紹介します。(文・石川海璃 / 写真/大澤昌弘)
クロスバイクに乗るときの姿勢は、サドルにまたがって背中をまっすぐに保ち、やや前傾姿勢になります。背中をそりすぎたり、丸めすぎたりしていると腰痛をはじめとした体のトラブルに繋がる可能性があります。
腕は少し曲げられるくらいの余裕をもってハンドルにそのまま伸ばしましょう。腕に余計な力を入れないのもポイントです。腕を棒のように真っすぐと伸ばし、力んだ状態だと、路面の振動が体に伝わりやすくなるので、注意が必要です。
手は親指をハンドルの下側、人差し指と中指、あるいは薬指を上側のブレーキレバーに添えて、残りの指でバーを握るイメージです。ハンドルは自転車を操作する要なので、いつでもブレーキをかけられる状態にしておくことが大切です。
ペダルに乗せている足は、進行方向を向くようにしましょう。母指球(親指の付け根にあるふくらみ)をペダルの中心に合わせると、効率よく力を伝えることができます。
ぺダルをこぐときは適切なギヤを選ぶことも大切です。重いギヤでゆっくりこいでいる状態はあまり効率的とは言えません。体重がサドルに乗っている時間が多く、エネルギーを無駄にしています。
またクロスバイクに付いているサドルは、シティサイクル用のものと比べて細く、やや硬めの作りです。重いギアをこいでサドルに体重が乗っている時間が長ければ、その分お尻にかかる負荷が大きく、お尻の痛みが発生しやすくなります。そうしたトラブルを回避し、効率よく推進力に変えるためには、沢山あるギヤの中からくるくると回せるギアがちょうどいいでしょう。走行環境に合わせて細かく変速するのもポイントです。イメージとしてはシティサイクルに乗っていたときの1.5倍~2倍くらいの速さでペダルを回すと効率的です。
最終的には自転車が接するハンドル、サドル、ペダルの3カ所と自分の荷重バランスが取れているのが理想です。一部分に荷重が偏らないように意識すると、効率よく長距離を走れます。
正しいフォームを意識していても慣れないうちは痛みが生じるはずです。パッドがついたサイクリング用のパンツ、グローブがあるとある程度は痛みを緩和できるので、購入を検討しましょう。
しばらくしても痛みが解消されない場合はサドルやハンドルのグリップの形状があっていないというケースも考えられます。その場合は購入した店舗に相談しましょう。
取材協力:ホダカ株式会社、コーダーブルーム 東越谷店
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