2019.6.14
突然だが、皆さんは自分の自転車(又は自転車に乗った自分)を写真に撮ったことはあるだろうか。思い出の1枚だったり、何気ないスナップだったりとその写真は様々だろう。また、最近では高性能スマホの普及、FacebookやInstagramといったSNSも一般的になってきたこともあり、SNS上にはたくさんの自転車写真が上がっている。そういう写真を見ていると、自分も自転車の写真を撮ってみようかなという気になってくるだろう。そこでこの連載では、日本中の峠を登って紹介するサイト『え、登らないんですか?』を運営する私(Kento Ozeki)が、どうせ撮るならかっこいい一枚を目指して、楽しい自転車ライフを更に楽しくしようというテーマで話をしたいと思う。
第1回目の今回は、自転車単体での写真を楽しむ方法の初級編だ。
ポイントは以下の通り。
・自転車は「表」を向けて立て掛ける
・立て掛けるときは、場所とバランスに注意する
・クランクの位置とチェーンを確認
・壁がなければ縁石を利用する
・構図を決めておく
皆さんは自転車には“表と裏”があることをご存じだろうか。「表」とは、ディレイラー(変速機)が装着されている側で、裏側はその逆側を指す。
自転車写真を撮るときには特段の意図を持たない場合、表を向けて写真を撮るようにしよう。表を向けることで、自転車を構成するパーツが現れ、乗り物としてのメカ感が醸し出される。また黒やシルバーのパーツが、自転車を引き立たせる良いアクセントとなる。
裏向きで撮っても悪い写真になることは無いのだが、何か物足りない写真になってしまうので、写真を撮るときには、表を向けるということを意識しておくと良いだろう。
また小技となるが、大きなパーツとなるクランクの位置は、3時の位置かシートチューブの延長となる位置に持ってきて、チェーンはアウターに入れておくことで更にカッコよく見えるので覚えておきたい。(写真の様に山の中ならインナーに入っていても問題ない)
因みに、自転車を表に向けることで変速機やチェーンといったパーツが写真に残ることになるので、汚れた自転車の写った恥ずかしい写真とならないように、常日頃からのメンテナンスを心掛けておこう。もちろん、林道を走ってドロドロになった自転車といったようなテーマがある写真なら、それも一興だ。
次に、スタンドの無い自転車の写真を撮る時には、何かしらの物体に立てかけることになるはずだ。(携帯式スタンドなど自立させる製品もある)この時にも、自転車写真をカッコよく撮るためのテクニックがある。
一般的な壁等のしっかりした場所であれば軽く立てかけるだけでよいが、この時自転車は出来るだけ立てた状態にしよう。立てた状態にすることで、ハンドルが手前に切れてくるのを防ぐことができる。ハンドルが切れていると、フロントホイールが綺麗な円として写らなくなってしまうのだ。
更に路面よっては、ハンドルが切れた勢いで意図せず自転車が動き始めてしまう可能性があるので注意してほしい。ただしあまりまっすぐ立てすぎると、今度は風などの影響で手前側に倒れて、リアディレイラー(ハンガー)を曲げてしまったり、カーボンパーツを破損する可能性があるので、丁度良い角度を探って立てかけるようにしよう。
壁がない時に覚えておくと便利なのが、縁石を使った立てかけ方法だ。クランクを逆回転させてペダルを縁石の上に乗せることで、バイクを立てることができる。これができると壁などが写り込まず、風景と自転車をダイナミックに写すことができる様になる。
また写真の中に自転車を入れる場合、自転車と風景どちらを優先するかを決めておこう。これは自転車写真だけに限らないが、あれもこれもと欲張るとなんだかよくわからない写真になってしまう。自転車を中心に構図をまとめることで、シンプルでもかっこいい写真が撮れるので、最初の内は心に留めておくと良い。
今回は、自転車をカッコよく撮るための初級編として、自転車の止め方を中心に話した。次回は、構図について更に深く話て行きたいと思う。
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