2018.8.7
食事しながらやる運動、それがサイクリングです。給水はともかく、「運動中に食事するの? 食いしん坊だなあ」って思うかもしれませんがさにあらず。それだけカロリー消費するスポーツなのです。
なにしろ自転車は常に動き続けていますし、その状態が何時間も続きますよね? ランニングなら30分~1時間のところが、(休憩を入れるとはいえ)3~4時間ペダルを回し続けるなど、サイクリングにおいてはごく普通のことです。
「でも…ダイエット中なんだよね…。食べないのはアリ?」
ナシです。必ず食べて飲みましょう。さもないと体が持たないし、下手をするとハンガーノックという「軽い飢餓状態」に陥ってしまいます。消費したエネルギーはしっかり補給する必要があります。
ということで、「適切に補給&給水するコツ」をいくつかお伝えします。
スポーツにゼッタイ欠かせないのが水分。自転車は乗り出した瞬間から汗をかいていきます。夏場ならあっという間に喉が渇きますし、冬でもびっくりするほどすぐ水が欲しくなります。季節は関係ありません。
よって、自転車に飲み物を搭載するための、ボトル&ケージは必須ですね。スポーツ用自転車のフレームにはたいていボトルケージを取り付けるネジ穴があらかじめ付いていますので、それを利用しましょう。一部のミニベロには構造上の制約でケージが付けられないものもありますが、そんな場合はリュックにペットボトルを入れておくなどします
どんな飲み物を持参すべきかでいうと、そこはべつになんでもよくて水で十分。ミネラルや糖分を含んだスポーツドリンクでもいいでしょう。
「スポーツドリンクは甘すぎてベタベタした感じがちょっと」って方もいます。「でも、ミネラルや塩分は補給したい」のであれば、塩タブレットを持参するのが良いでしょう。レモン味とかグレープフルーツ味のだとラムネ感覚で美味しく食べられますよ。(美味しくてつい食べすぎてしまうという罠も…)
また、疲労がピークに達したら、変化球でレッドブルのようなエナジードリンクも「瞬間的なチャージ」としてアリといえばアリです。
飲み物の次は補給食。これもべつに決まりはなく、エネルギーになるなら好きなものを食べてかまいません。というか、サイクリング中はカロリーを消費しているわけですから、むしろ積極的に「美味しいもの」を食べれば良いのでは。とはいえ、消化の良い炭水化物、糖分が適してはいます。
コンビニで手に入るものでいうと、あんパン、ジャムパン、どら焼き、おにぎり、シリアルバー、カロリーメイト、ようかん、シュークリーム…とかでしょうか。揚げ物は胃にもたれるので、サイクリングにはあまり向いてはいません。食べやすさ&吸収の良さという意味では、ジェル状タイプ(パック入りゼリー等)もあります。が、人によっては「食べた感じがしなくて、物足りない」という場合も。
あと、自転車専用の補給食はハイカロリーで大きなエネルギーを手軽に得ることができますが、純粋な補給のみを目的にしているためお世辞にも美味しいものではないことも…。レースのように走りながら迅速な補給をしなければならない場合でなければ、普通の食べ物で何の問題もありません。
町中を走るなら、手ぶらで走って途中でコンビニで調達すればよいですが、土地勘のない郊外に出向くときは出発前に2個ほど持っておくと安心です。
ちなみに筆者は約1年間ダイエットを続けていて、それなりに成功(5kg減)を実現していますが、「サイクリング中は好きなものを食べる」と決め、チートデイとしています。つまり、サイクリングに出かける=好きなものを食べて普段のストレスを解消するというわけです。
暑い季節は、1回のライドでガリガリ君やスイカバーを2~3本食べることもザラです。
「どれくらいのペースで、どれくらいの量を食べればいいの?」という質問もあるかもしれませんので、触れておきましょう。なにしろ、走行中はアドレナリンが出てハイになり、空腹感を忘れてしまうこともありますからね。
正解はないですが、目安としては「1時間~1時間半ごとになにか1つ」でしょうか。おにぎり1個とか、小さめのパン1個。カロリーメイトなら1パッケージ(2本)くらいですね。もちろん、強度とコースにも影響されるので、ハードに走っているなら間隔を狭めても良いでしょう。コツは「空腹を感じる前に口にする」こと。空腹感を感じてから食べていてはやや遅いのです。
「空腹を感じる前に食べるって、何気に難しくない? 忘れてしまいそうなんだけど」
そうなんです。なので、自分の感覚は自分で推し量っていくしかありません。「これくらいの走り方だと1時間毎に食べたほうがいいな」とか「この走りなら2時間位は食べなくても問題ないぞ」という自分だけの基準を徐々に把握してみてください。
あ、最後にひとつ。暑い季節にチョコ系補給食は向きません。ベットベトに溶けてしまいますのでご注意を!
写真・文/中山順司
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