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サイクリスト全員が幸せになれる 待ち合わせ場所&時間のナイスな決め方

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サイクリングの極意<2>
サイクリスト全員が幸せになれる 待ち合わせ場所&時間のナイスな決め方

 サイクリングに限らず、複数人数で出かけるときには、待ち合わせ場所と時間を決めて落ち合いますよね。いまはスマホがあるし、連絡手段だっていくつもあるから、場所と時間で問題なんて起きっこない…はずですが、そうとも限らないのです。

 スムーズに合流できなかったり、メンバー間のちょっとの意識のズレでムダに時間を浪費してライドの時間を圧迫したりはしたくないもの。

 ということで、参加者全員が幸せになれる「待ち合わせ場所&時間のナイスな決め方」を伝授します。

待ち合わせ場所を決めるときのコツ

 当たり前ですが、メンバー全員にとって集まりやすい場所にしましょう。距離はもちろん、電車で集まるなら利用する路線の乗り継ぎ等も意識します。

<駅集合の場合>

 複数路線の発着ポイントとなるハブ駅はその点で便利。ですが、新宿駅のように大きすぎる駅だと場所を間違えやすいし、駅構内をかなりの距離歩かされることもあります。「え? 南口じゃなくて北口? もうバイクをバラして袋詰めしちゃったよ~」となってもがんばって移動できる中サイズの駅が良いでしょう。巨大すぎる駅はオススメしません。

 あと、待ち合わせ場所は事前に「ピンポイントで決める」が鉄則です。「〇〇駅に集合ね」ではなく、「〇〇駅北口のロータリー脇にあるセブンイレブンの前で集合ね」と具体的に。

<駅以外で集合の場合>

 この場合もピンポイントで決めるのがコツ。「〇〇河川敷の■■橋で」では雑すぎて誰かが当日迷います。ヘタをすると右岸と左岸で別々に待ってて、お互いが「まだか…」となり、業を煮やして連絡を取り合ったら「え、もう20分前からいるよ」「オレもだよ」「どこよ、見えないけど」「〇〇橋にいるよ」「ほんとに〇〇橋? 隣の▲▲橋じゃないよね」「いや、間違いなく〇〇橋だよ」「おっかしいなあ~」というムダが生じます。

 河川敷や公園など、広すぎる場所で待ち合わせる場合も、具体的に絞り込みましょう。なんなら事前に地図で「ここね!」と合意をとっておく。目印となるランドマークとか、店舗(コンビニやカフェ、ファストフード店)を利用すると確実です。

オンタイムで行動するために

 大人として時間を守るのは当たり前田のクラッカー(古い?!)。定めた時間にキッチリ集合できる人、できない人…プライベートでも時間を守れるかどうかに、その人の品格は現れるものです。

 どういうわけか世間には、「仕事の時間は守るべきだが、遊びだったら少々の遅刻は許される」という勝手な解釈をする人がいますが、遊びだからこそ時間はキッチリ守るべき。

 タモリさんは「仕事よりも趣味の方が絶対に楽しいはずで、楽しい趣味に真剣になれない人が、楽しくない仕事に真剣になれるはずがない」という心にしみるありがたい言葉を残しています。そういえばドラッカーも「時間を管理できなければ、他の何事も管理できない」って言ってましたね。そのとおりだと思います。

 あと、「年齢が上だから」とか「社会的ポジションが上だから」というこれまた非合理な理由で若手を平気で待たせるオッサンもいただけない。きっと心の中で軽蔑されています。年齢や肩書や所属を無意識のうちに趣味の世界に持ち込まないように注意しましょう。

 当日朝に時間がなくて困るのなら、前日の晩に準備を整えておきましょう。自走するならバイク、ウエア、ヘルメット、カギ等の装備一式をまとめておく。車での移動ならナビで行き先を設定して、トランクにヘルメットやシューズ、ボトル等忘れやすいものをあらかじめ積んでおく。電車輪行なら輪行バッグをバックパックに詰めておく。前倒しでできることは済ませておくのがオススメです。

 遅刻予防のコツとしては、起床したらあらかじめ用意したグループLINEに「おはよう!今から家を出まーす」とメッセージを送り合う、といった方法があります。5人中4人が送信したけど1人だけ無反応だったら危険信号。電話して叩き起こすことができます。(よって携帯はマナーモードを解除しとくべし)

時間の定義をハッキリさせておく

 集合時間を決めるとき、落とし穴があります。それは「集合時間の定義を曖昧にしたまま」にしておくこと。たとえば朝7時集合だとして、それは到着したよ~の時間なのか、7時に出発している状態なのか、ここが曖昧だと人は易きに流れるものなので、「集合さえすれば良いのだ」と解釈しがちです。

 その認識のズレのせいで「7時に出発を考えていたけど、なんだかんだで30分消費してもうた…」となるのはあるあるです。オンタイムで行動している人が損をするのは悲しすぎる。

 集合はしたものの、コンビニで飲み物を買う、トイレに行く、(ときには)輪行バッグからバイクを取り出して組み立てる、荷物をコインロッカーに入れてくる…などなど、何かしらやることはあるので、出発したい時間から逆算して集合時間を決めておく。「6時半集合で7時に出発するよ」と明言しておくのも良いでしょう。

 個人的な心掛けとして筆者は「集合時間の45分前に現地到着」をマイルールにしています。先に着いたら早朝営業しているカフェとか24時間営業のファストフード店で読書&音楽鑑賞。文庫本は荷物になるので電子書籍をスマホに常に5~6冊が入れてあり、時間を持て余すことはありません。使い放題の音楽サービスも利用しているので、お気に入り曲をヘビロテで聴けます。

※洋楽は80~90年代がベストだ信じて疑わない派

 そうそう、最後にもう一つコツを。暖かい季節は問題ないですが、体が冷えやすい真冬の場合は緊急避難できるよう、何かしら店舗がある場所での待ち合わせがいいです。2月、気温3℃、吹きさらしの河川敷で待ちぼうけを食らうと本当につらいです。

 以上、参加者全員が幸せになれる「待ち合わせ場所&時間のナイスな決め方」のご紹介でした。

写真・文/中山順司

中山順司
中山 順司(なかやま・じゅんじ)
ロードバイクをこよなく愛するオッサンブロガー。ブログ「サイクルガジェット」を運営。“徹底的&圧倒的なユーザー目線で情熱的に情報発信する”ことがモットー。ローディの方はもちろん、これからロードバイクを始めようかとお考えの方が、「こんなコンテンツを読みたかった!」とヒザを打って喜ぶ記事をつくります。