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猪苗代湖を見下ろすゲレンデを疾走
「CYCLE AID JAPAN 2022in 猪苗代 MTB RIDE 磐梯山」大会レポート

 東日本大震災の復興を目的としたマウンテンバイク(MTB)イベント「CYCLE AID JAPAN 2022in 猪苗代 MTB RIDE 磐梯山」が9月25日、磐梯山のお膝元である福島県猪苗代町で開催された。会場のスキー場の「リステルスキーファンタジア」では、鮮やかな芝生と緩急豊かなコースをMTBが疾走。メーカーによる試乗会やインストラクターによるビギナースクールも行われ、子供から大人まで幅広いレベルの参加者が集いオフロード走行を堪能した。(Photo & Text by Shusaku MATSUO)

猪苗代湖を望むスキー場「リステルスキーファンタジア」で開催

新種目「スラローム」に熱気

 CYCLE AID JAPAN(サイクルエイドジャパン)は参加者のエントリー費の一部を復興支援として寄付される大会で、前日には主にロードバイクで猪苗代湖を巡るイベントも開催され、600名を超えるサイクリストが“イナイチ”を満喫していた。場所をスキー場に移し、MTBイベントとして開催された本大会は、グリーンシーズンのゲレンデを有効活用。スキーシーズン以外での観光需要醸成の意味合いもあるという。昨年度はコロナの影響で中止となったため、2年ぶりの開催を迎えた。

斜面を右へ、左へ切り返してタイムを競う新種目「スラローム」

 種目はレースを中心にプログラムが組まれ、2時間、4時間のエンデューロのほか、キッズや小学生クラスなどを用意。ファミリーやチームで懸命に挑む姿が目立った。ゲレンデの斜面のほか、隣接している林でもコースを設営。木漏れ日の中をMTBが縦横無尽に駆け抜けていた。今大会で初の開催となったスラロームでは、スキーのスラローム種目さながらの迫力で参加者は斜面を滑走。予選はソロのタイムで、決勝は対戦方式で順位を決着。シンプルながら奥深い競技内容に参加者たちは盛り上がりをみせた。

ゲレンデの斜面を活用したコース設計
林の中のコースを駆け抜ける参加者たち
観客からの大声援を受けるキッズレース
大人顔負けのダッシュでスタートを切る小学生カテゴリー

レース以外のプログラムも充実

 MTBレース以外の種目も人気を博していた。ロードバイクやクロスバイクで参加可能なツーリングイベントとして、猪苗代湖一周ツーリングが行われた。猪苗代湖一周を目指す約160人のサイクリストが集った。途中にはエイドステーションや給水スポットが用意され、天ぷらまんじゅう、笹だんご、ゴールでは猪苗代そばが振る舞われた。自転車ブランドの試乗会には「ネスト」、「コーダーブルーム」、「メリダ」が出展。イベント参加者たちは各社がラインナップするMTBを本格コースで試していた。

猪苗代湖一周“イナイチ”を目指すツーリング参加者たち
ネスト、コーダーブルーム、メリダがMTBの試乗会を実施

 ビギナー向けスクールは、初めてMTBに挑戦したり、スキルアップを目指すサイクリスト向けに実施。講師は元プロ選手の品川真寛さん、山田将暉さんが務め、斜面の上り方やコントロールの方法などを丁寧に指導。参加者たちは安全にMTBを楽しむ術を教わり、エンデューロなどの種目に挑んでいた。

元プロ選手の品川真寛さん、山田将暉さんによるビギナー向けスクールが実施

 東日本大震災の復興支援のほか、MTBをはじめとするスポーツ自転車の普及を目的としたイベントとして、翌年以降の大会開催にも期待が高まる。