TOP HOW TO 自転車マナー 道路を走るコツ <17> 路面の状態にも注意

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道路を走るコツ
<17>路面の状態にも注意!

 これまではクルマや歩行者などの他者に注意と書いてきましたが、路面の状況にも目を向けなければいけません。タイヤが細いロードバイクやクロスバイクならなおさら。注意すべきポイントを挙げていきます。

 まずは、路面の溝。アスファルトが割れているところや、路肩に設けられた溝、排水溝の溝(なぜか縦方向にすき間が開いているところが多く、ロードのタイヤがスッポリとはまってしまいます)、タイルとタイルの隙間、路面電車の線路など。こういうところで溝と同じ方向に走ると、タイヤがはまってしまい、ハンドルをとられて転倒の危険があります。

 次に、段差や凹凸。車道から歩道に上がるときなど段差を乗り越えるときは、できるだけ段差と角度を付けて通ること。浅い角度で段差に乗り上げると、前輪に足払いをされたように転倒してしまいます。前輪がすくわれると体勢を立て直しにくく、転倒・大けがにつながりやすいので注意してください。大きな穴や凹凸の上を減速せずに通ると、ホイールが弾かれてハンドルから手が離れてしまい、大事故に繋がる危険があります。

 滑りやすいところにも注意です。前回の「雨の日の注意点」でも書いたことですが、雨で塗れた白線、マンホール、排水溝はもちろん、落ち葉や砂利があるところはかなり滑りやすいので、できるだけ避けて走ること。やむをえずそれらの上を走るときは、急ハンドル・急ブレーキを絶対にしないこと。

 クルマや歩行者だけでなく、路面そのものにも多くの危険が潜んでいます。それを忘れずに、路面の状態をよく見ながら走ってください。

文: 安井行生(やすい・ゆきお)

自転車ライター。大学在学中にメッセンジャーになり、都内で4年間の配送生活を送る。現在は様々な媒体でニューモデルの試乗記事、自転車関連の技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆し、信頼性と独自の視点が多くの自転車ファンからの支持を集める。「今まで稼いだ原稿料の大半をロードバイクにつぎ込んできた」という自称、自転車大好き人間。

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