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交通ルールを教えよう

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交通ルールを教えよう

 外を走ることに慣れてきたら、少しずつ教えていきたいのが「交通ルール」です。子供は成長するにつれて一人でも自転車で出掛けるようになるでしょう。その際に漫然と無法な運転で危険にさらされないよう、正しい走り方を早い段階で身に付けられるようにしましょう。

道路の左側通行は基本中の基本

 さて、交通ルールといっても、道路交通法をいきなり全部教えるというのも非現実的です。細かいことはさておき、まず押さえておきたいポイントを、以下に挙げます。

・信号を守る
・道路は左側通行
・一時停止厳守
・交差点では飛び出さず左右の安全を確認する
・歩行者保護(自転車側で避ける)
・ヘルメット着用、夜間のライト点灯

まず覚えておきたい、左側通行と一時停止

 外を一緒に走るとき、最初はもちろん保護者が先導する形で走るかと思いますが、その際に安全確認のポイントを声に出して説明しながら走りましょう。「信号が赤だから止まるよ」「信号が青になったから出発」「信号が赤だと、止まって待ちなさいってことだよ」など、会話をしながら疑問には逐一答えるようにしましょう。信号に関しては普通に外歩きをしていれば、その意味はほぼ理解していると思いますが、どの信号をどのように見ているかは確認しておいた方がいいでしょう。

 絶対に身に付けておきたいのは、「自転車は道路の左側通行」という大原則です。「左側を走らなくてはダメ」という強い言葉で説明し、走行時に右側を走っているときは、すぐに注意するようにしましょう。見落としがちなのは右折時で、少し前から右側に渡って逆走したり、右折のイン側の最短ルートから曲がっていったりしがちです。しっかり左側に沿って走るように教えましょう。

良くない例。右折のインカット

 もう一つ身に付けておきたいのは、「一時停止厳守」です。道路の「止まれ」の標識や、道路のペイントを指さして、これらがある場所では線の前で一度止まって安全確認しなければならないことを教えましょう。子供の目線や視野からは一時停止の標識は目に入りにくいのですが、繰り返し教えましょう。一時停止を覚えた上で、標識が無くても交差点では漫然と飛び出さず、常に左右確認するようにしておきましょう。

「止まれ」の標識を覚えよう

子供先頭で走ってみよう

 ある程度慣れてきたら、子供を前にして走ってみましょう。最初は注意すべきポイントを逐一伝えながら走り、さらに慣れてきたら道順以外は何も言わず、自分で判断できるように訓練しましょう。間違った際に注意するだけでなく、正しく行動できた際に「ちゃんと止まれたね」など声掛けをしましょう。もちろん、危険がないかは後ろから注意深く監視しましょう。

 ほかにも、自動車のウインカーの意味や、カーブミラーの見方など、複合的に情報を得る方法も少しずつ教えていきましょう。

文・写真: 米山一輝(よねやま・いっき)

スポーツサイクル歴約30年の自転車乗りで元ロードレーサー。その昔はTOJやジャパンカップなどを走っていたことも。幅広いレベルに触れたクラブチームでの経験を生かし、自転車スポーツの楽しみ方やテクニックをメディアで紹介しています。ローラーより実走、ヒルクライムより平坦、山中より都市部を走るのが好きです。

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