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自転車用と歩行者用に分けられている歩道はどう走ればいいの?

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自転車通勤で困らない正しい交通ルールと対処法<3>
自転車用と歩行者用に分けられている歩道はどう走ればいいの?

 ここはどう走ればればいいの? 正しい走り方ってどうなんだろう? 自転車に乗っていて、ふと疑問を抱いた経験はないでしょうか。この連載は都心部の自転車通勤を想定して、走行時に困惑しそうなシーンを挙げ、正しい交通ルールを学んでいきます。

 前回は自転車が歩道を走れる場合の注意点として、車道を走るときとは異なる配慮が必要だと紹介しました。今回は少し踏み込んだ内容として、歩行者部分と自転車部分とに分けられている歩道を自転車で走る際、どのような点に気を付ければいいのか見ていきます。

歩道が歩行者と自転車に分けられている場合、どのような点に気を付ければいいのか紹介します

正しいルールを解説

 自転車が歩道を通行する場合には、自転車は歩道の車道寄りを徐行しなければならないのが原則です(道路交通法63条の4第2項)。これは歩道が歩行者部分と自転車部分に分けられている場合でも同じです。

 また歩道は歩行者優先ですので、歩行者がいるときは歩行者の通行を妨げてはいけません。歩行者に対して、ベルを鳴らして避けさせようとしてはいけません。歩行者のすぐ脇を、徐行せずに、すり抜けるというような走り方もよくありません。

 ただ写真のように、歩道が歩行者部分と自転車部分とに分けられている場合で、歩行者が通行しておらず、通行しようとする歩行者もいないときは、安全な速度と方法で通行することができます(道路交通法63条の4第2項)。

 つまり、徐行はしなくてもいいということです。しかし歩道を走ることになるので、速度を抑えて走りましょう。

文: 本田聡(ほんだ・さとし)

2009年弁護士登録。会社関係法務、独占禁止法関係対応、税務対応を中心に取り扱う傍ら、2台のロードバイクを使い分けながら都内往復20kmの自転車通勤を日課とする。久留米大学附設高校卒・東京大学法学部卒・早稲田大学法務研究科卒。

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