2024.10.4
昨今、道交法の改正により、自転車利用者のヘルメット着用が努力義務となりました。購入補助を実施する自治体もあり、自転車におけるヘルメットの重要性の見直しと注目度が高まっています。
今回は通勤利用の為、筆者がクロスバイク用にヘルメットを新調するにあたって、普段使い観点でのヘルメットの選び方についてお届けします。
春先からクロスバイクによる自転車通勤をはじめ、徐々に自転車通勤のコツを掴みつつある筆者だが、最近どうにも気になることがありました。そう、ヘルメットです。
私は普段ロードバイクで使うヘルメットを通勤時利用していますが、これがどうにもしっくりこない。性能面では全く問題を感じないのですが、普段サイクリングジャージ姿で着用するヘルメットを普段着でかぶることに違和感を覚えていました。
それもそのはず、競技用のヘルメットを普段着でかぶると、どうにもデザインのチグハグ感が否めない。そこで普段使いでも違和感のない、ちょうどいいアーバンなヘルメットを探すにあたって、その選び方を整理しました。
結論から言うと必ず必要です。
公道を走る以上、常にリスクはつきまといます。身体のどの部位もですが、頭はなおのこと損傷をうけると取り返しのつかない致命傷を負う可能性がある箇所であり、自転車における死亡ケースの実に約65%が頭部の致命傷が原因とされています。また着用時と非着用時の致死率は着用時の約2.7倍といった統計も出ており、過去ヘルメットにお世話になったことがある筆者としてはこの問いに対して「Yes」と言わざるを得えません。
出典:警視庁 自転車用ヘルメットの着用
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/menu/helmet.html
クロスバイクにおけるヘルメットの必要性に対する筆者の考えは前述の通りですが、法律や条例の面でも必要性について考えてみたいと思います。
2023年4月からすべての自転車利用者がヘルメットを着用することが努力義務となりました。道交法では、「自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない。」(道交法63条の11第1項)と定めており…
昨今話題になるヘルメット着用に対する努力義務の詳細については上記記事を参照いただくとして、ポイントとしては以下にまとめられます。
要するに道交法で定めている以上、事故発生時、場合によっては法的にネガティブに作用する可能性があります。身体的なリスクは抜きにしてもかぶったほうが良いということです。
また、条文では「乗車用ヘルメット」と記載されているため、作業用やクライミング用といった別の用途のヘルメットではこの努力義務を果たしていないことになるため、自転車専用品を選びましょう。
スポーツ用自転車が未経験で、これまでヘルメットを使わず過ごしてきた読者の中にはこれでも二の足を踏んでしまう方もいるかもせれません。着用に伴う手間もありますが、なにより気になるのが導入のコストです。
そこでおすすめしたいのが、今回筆者も活用したヘルメットの購入助成金の活用です。
前述したとおり、道交法改正によりヘルメット着用が努力義務になったことに伴い、全国で安全基準を満たす新品のヘルメットに対し、購入の補助があるケースがあります。
購入にあたっては各自治体によって申請手続きや購入可能な店舗が異なるので、事前に調べておく必要がありますが、こうした制度を利用してみるのも一つの手ですね。
※令和5年8月現在の情報となります。 制度利用の詳細についてはお住まいの自治体にお問い合わせください。
おもに自転車におけるヘルメットの選び方については以下のポイントを踏まえて選んでみました。
ヘルメット選びにおいてはこれが最も重要です。
小さすぎれば、そもそもかぶれないし、大きすぎれば頭を保護するヘルメットの性能を活かすことができません。
ダイヤル式のアジャスターが付いていれば、多少の調整はできますが、大前提全体のサイズとフィットするかが、まず大事です。
一般的に自転車のヘルメットは「S」「M」「L」といった表記にくわえて、頭周と表現される額から頭を一周した長さで表記されることが多いです。
ただし、これはあくまでサイズであって頭の形状を考慮されていない為、このサイズ表記のみで判断するのではなく、実際に試着することが望ましいでしょう。
一般的には頭の形状として、日本人は丸型が多いことに対し、欧米人は楕円形が多く、こうした違いがヘルメットの横幅に影響する為、欧米メーカーのものを選ぶ場合はこうした点を考慮した「アジアンフィット」があるかについても確認ポイントになります。
クロスバイクで利用する場合を考慮に入れたとき、利用シーンはサイクリングや普段使いといった、どんなシーンにでもマッチするものを選びたいところ。
実際の購入にあたっては、事前のネットでのリサーチにくわえ、いくつかの店舗を巡りました。昨今の傾向としてはシンプルな丸型シルエットのものがポピュラーで、カラーについても落ち着いた色合いやマットな仕上げのものが増えてきており、以前と比べてカジュアルな利用シーンにも目を向けた市場傾向がみられました。
サイクリングや一定時間以上のライドを想定するのであれば、重さも考慮したいところ。ヘルメットの重さは首や頭に負荷をかける原因となるので、軽いに越したことはありません。とはいえ、あくまで用途は安全性を確保したうえでの普段使い。今回は持ったときの感触などフィーリングから、300g前後を目安に選んでみました。
そもそも何故ヘルメットをかぶるかについてはこの安全性に集約されるワケですが、安全性を推し量るもののひとつに安全規格が挙げられます。この安全規格が定められているものであれば、一定の基準をクリアしていることを示している為、こうした要素を提示しているかどうかもヘルメット選びの要素の一つとなります。
「SG」規格であれば安心して利用できます。
今回はクロスバイク向けヘルメットの選び方について紹介しましたが、筆者自身、頭のサイズが比較的大きめな為、ヘルメット選びにいつも苦労しています。
それゆえ、今回も自分の好みのヘルメットを購入するに至ってはリサーチと吟味に一手間かかりましたが、やはり自分の気に入るヘルメットを手に入れると愛着が湧き、思わず自転車に乗りたくなる自分がいました。
自転車のヘルメットというとどうしても、補助輪をつけた子どもの頃のプロテクターというイメージや競技者が着用するものといった印象があり、馴染のないユーザーにはハードルがあるように思われます。しかし、昨今の市場ニーズも相まってより洗練されたカジュアルなヘルメットも普及してきているので、未使用の方にはぜひプロショップやメーカーサイトをのぞいてもらいたい。
この記事でヘルメットの導入をためらっている、今使っているヘルメットにピンときていない読者のヘルメット選びの一助になれば幸いです。
夢破れた20代後半、友人に誘われる形で始めたロードバイクがきっかけで人生が激変。変わる体質、減る体重、高まる自己肯定感に後押しされ、就職→大手広告代理店への転職→憧れの女性との結婚に成功するという自転車サクセスストーリーを地で行く30代。最近は仕事も忙しく充実しているが、以前ほど自転車に時間が割けないジレンマに陥っている。
この人の記事一覧へ稲城から高尾まで 都内サイクリングの定番コース“尾根幹”と+αのルート
2018/10/30
2017/08/29
ヒルクライムで好成績を出すのに、どんなトレーニングをしたらいいですか?
2018/02/23