TOP HOW TO 34歳から始めるロードバイクライフ34歳から始めるロードバイクライフ<1>
不摂生な生活をおくる映像ディレクターが本気でロードバイクを始めた理由とは

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34歳から始めるロードバイクライフ<1>
不摂生な生活をおくる映像ディレクターが本気でロードバイクを始めた理由とは

 30代中盤に差し掛かり、健康もちょっと心配だし、日々、運動不足を実感している…そんなミドル層も多いのではないでしょうか。今回から始まる連載の主人公もその一人。スポーツ用自転車に全く興味がなかった映像ディレクターが、ロードバイクを購入し、成長していく様子をお届けします。

納車されたての愛車を手に満足げな筆者

言うても軽快車と変わらないんじゃないの?

 私の名前は川村武史。映像制作のディレクターを務める34歳だ。日々編集作業で部屋にこもり、気が付けば運動不足でお腹はポッコリとしてきた、まさに“中年”に片足を突っ込んでいるおじさんだ。

 そんな私がロードバイクを買った。きっかけはスポーツ用自転車のYouTubeチャンネルのディレクターになることが決まったためだ。ロードバイクという存在は知っていたものの、正直「何が楽しいのだろうか。チャリは移動手段だろう」と当初は斜に構えていた。

 しかし、撮影を重ねるにつれて、意外と奥が深いものだと知る。一見すると同じような自転車に見えるが、上りに強いタイプや、空気抵抗を削減するのに特化したもの、未舗装路用や長い距離が得意なタイプまで様々あった。素材もカーボンやアルミなど多種多様で、よく見ると変速機類がメカメカしくて男心をくすぐってくる。「電動変速!?そんなものもあるのか」と衝撃を受けたりもした。ちょっと面白そうだぞ、ロードバイク。

ディレクターとしての仕事に追われ、運動不足を解消したいと思っていた

 ある日、YouTubeチャンネルの出演者から「川村さんもちょっと乗ってみますか?」と提案された。私の中でスポーツ用自転車はすでに「誰でも乗れる自転車」と舐めていた存在から、「鍛錬を続けたアスリートが扱う乗り物」という崇高なものへとシフトつつあり、「こんなお腹が出てきたおじさんでも乗れるのか?」と不安で恐縮した。が、興味はとてもあったので、少し乗ってみることにした。

 跨ってみると予想通り前傾姿勢となり、いわゆる“ママチャリ”と呼ばれる軽快車とは全く異なる乗り物であるとすぐ理解できた。ペダルに脚をかけ、勢いをつけて漕ぎ出すとスーッと想像の3倍くらい軽く進み、とても驚いた。低速ではややふらついたものの、少し速度が上がると安定もしてきた。私にとって手に余る性能であったが、超初心者であっても自転車に乗った経験があれば乗ること自体は可能だということが分かった。

 これまでの人生、スポーツ経験と言えば学生時代の野球くらいであった。スノーボードやサーフィンなど、興味はあったが、山や海などそれぞれのフィールドに行かねばならず、忙しさを理由に始めることはしなかった。しかし、ロードバイクはどうだろう。買ってしまえば玄関を出ればそこからがフィールドだ。すぐに楽しむことができる。ランニングも同じ条件ではあるが、自転車はより長く走ることができ、より遠くに行けるのではないだろうか。この試乗体験をきっかけに私はロードバイクを購入することを決めた。

奮発した初めてのロードバイクはこちら

 自転車の購入に際し、いろいろとアドバイスをくれたのは出演者として試乗を勧めた松尾修作さんだ。元プロ選手で、現在までにロードバイクの評論家として数百台の自転車をインプレッションしてきたという。

◆松尾さん執筆の記事はコチラ

清水の舞台から飛び降りるつもりで奮発した愛車。もう後戻りはできない…!

 私は彼に希望を伝えた。「どうせ始めるのなら長く続ける趣味にしたいので、少し高くても良いから最新の規格にしてほしい」と。どうやらロードバイクの世界では“規格”が重要で、古い規格になると新しいパーツが付かないのだとか。スマホのOSとアプリのようなものだろうか。結果的に私は専門店で定価50万円ほどの完成車を購入した。

 ヘルメットやライトなどのアイテム類を含めるとプラス10万円ほどかかった。高い買い物だろうか?いや、そんなことはないと信じている。30代から始める趣味にはお金がかかる。ハイスペックなゲーミングPC一式にせよ、ちょっと良い時計にせよ、同じくらいのコストはかかるだろう。スタイリッシュに運動を楽しみながら健康になるのであればむしろコスパが良いかもしれない。そう信じたい。

納車に際してしっかりとフィッティングもしていただいた。実店舗ならではのサービスで安心だ

 買ってはみたものの、超初心者の私は何をどうやって楽しんでいいか分からない。何やらビギナーには越えなければならない壁もいくつかあるらしい。松尾さん曰く「その壁を越えていくのが醍醐味ですよ!」という。では乗り越えていこうではないか。

 ということで、34歳から始めたロードバイクライフをこの連載にてお届けしてまいります。

文: 川村武史(かわむら・たけし)

平成元年生まれの映像ディレクター。YouTubeチャンネル「サイクリストTV」のほか、Vtuberなどの映像番組を主に担当。運動不足を解消したいと思っていたところ、ロードバイクに出会い興味を持ち、ついに購入を決意。成長とともに遭遇する“サイクリストあるある”をピュアビギナーの目線で記している。

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監修: 松尾修作(まつお・しゅうさく)

10代からスイスのサイクルロードレースチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーへ参戦。引退後は産経デジタルが運営した自転車専門媒体「Cyclist」の記者、編集者として自転車やアイテムのインプレッション記事を担当した。現在はYouTubeチャンネル「サイクリストTV」でナビゲーターを務めるほか、自治体の自転車施策プロデュース業務を担当。

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