マウンテンバイクの基本姿勢 自分の「ニュートラルポジション」を知ろうプロライダーが伝授!自宅周辺で実践できるMTBスキルアップTips<3>

2025/10/15    

 自転車に乗るとき、特に意識せずにとっている乗車ポジション、それを「ニュートラルポジション」といいます。軽快車からスポーツライディングまで、すべてのライドスキルの基本となりますが、とくにマウンテンバイク(MTB)においては、ライドテクニックを身につける上でとても大切な要素となります。MTBにまたがったら、まずはご自身のニュートラルポジションを把握するところから始めましょう。

ニュートラルポジションのとり方

 ニュートラルポジションは、サドルに座った状態ではなく、ペダル上に立った基本的な状態をいいます。このとき、どちらの脚が前になるかがポイント。僕は左脚が前になります。通常、右利きの人なら左脚が前のレギュラースタンスになることが多く、右脚が前になる人を「グーフィースタンス」と呼ぶこともありますが、自転車に乗って立った時に意識せずとも自然にそうなるカタチでOK! ここで大切なのは、自分にとってのニュートラルポジションが左右どちらなのかを知っておくことです。

ペダル上に立った姿勢で重心を中央に置くイメージ。ハンドルをしっかりと握り、肘と膝を少し曲げてリラックスした姿勢をとります

最適なニュートラルポジションの探り方

 ニュートラルポジションがわかったら、そのままの姿勢でさっそくゆるい坂道をまっすぐ下ってみましょう。

 安定した姿勢で視線は遠くに保ち、前後のブレーキを均等に使ってゆっくりと下りてみましょう。ダート(未舗装路)で路面に起伏がある場合には、膝を軽く使って凸凹に合わせるイメージを持ちましょう。MTBでの基本中の基本となる動作です。

 まっすぐの下りでの姿勢に慣れたら、次は体の上下動を加えてみましょう。上下運動を繰り返すことで、自分にとってより最適なニュートラルポジションを体に染み込ませます。

ゆるい下りでのニュートラルポジションから
少しずつ上体を下げていきます。目線は遠くに、スピードは維持
さらに肘を曲げて深くしゃがむように、膝も曲げていきますが、ペダルの水平は維持しましょう
ぐーっと深くまで、車体を路面に押し付けるイメージ
そこからゆっくりと戻していきます。速度はゆっくりなペースをキープしましょう。このとき常に目線は遠くへ向けるように意識を。目線が近いと恐怖心が湧いてしまいがちです
ゆっくりと姿勢を戻し、同じような上下動を繰り返します

 まずはある程度の距離がとれる直線コースで、この一連の上下動作を繰り返し練習しましょう。自宅周辺の坂道などでも気軽に試すことができるので、安全に練習できる場所を探してみてください。

【練習のポイント】

1、速度はゆっくり均一に

2、視線は遠くに

3、膝と肘をしっかり曲げる

 

 次回はこの動きにブレーキ操作を連動させていきます。

文:清水一輝(しみず・かずき)

MTBプロライダー。3歳のときに初めて自転車レースに参加し、様々な競技を経験した後12歳でMTBダウンヒルに専念。2009年に全日本選手権ジュニア優勝を皮切りに国内レースを牽引する存在になり、エリートカテゴリーで歴代トップとなる5度の全日本選手権制覇や2度のアジアチャンピオン獲得など輝かしい戦績を記録し続けている。2023年には初開催の全日本選手権マウンテンバイク・エンデューロも制する。

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