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ロードバイクにサングラスが必要な理由とおすすめ製品

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ロードバイクの始め方<6>
ロードバイクにサングラスが必要な理由とおすすめ製品

 ロードバイクを買う理由や目的はそれぞれですが、選ぶ車体やアイテムにはセオリーがあります。なぜそのアイテムを選んだ方が良いのか、ビギナーに知っておいてほしいポイントについて、ロードバイクインプレッションやアイテムレビューでおなじみの自転車専門媒体『La route』編集長・安井行生さんが解説します。

(Getty Images)

眼球はむき出しの“臓器”

 ロードバイクは、平坦なら時速30km、下りならさらにスピードが出る乗り物です。シティライドをゆっくり楽しむのでなければ、アイウエア(サングラス)は必須です。

 一番の目的は、眼球の保護です。あるアイウエアショップの店長さんは、僕にこう教えてくれました。 「目って、唯一露出している“臓器”なんですよ」

 言われてみれば確かにそう。目って、柔らかいのに常に外気に晒されている、むき出しの臓器です。傷ついたりするとすぐその機能が失われてしまう危険があります。

 しかし、ロードバイクで走っていると、風はもちろん、虫やゴミ、小さな石などが飛んできます。目にゴミが入ると見えにくくなり、高速で走っていると非常に危険。アイウエアをしていれば、そんな危険を避けられます。

 他にも、風や紫外線から眼球を守るという目的もあります。眼球も肌と同じように日焼けします。目が紫外線によってダメージを受けると、白内障などの病気のリスクにつながることも。

 また、太陽光の眩しさを軽減することで、クリアな視界を確保できるというメリットも大きいですね。ロードバイクにとって、アイウエアが必須な理由がお分かりいただけたでしょうか。快適に安全に走るためには欠かせないアイテムなんです。

 では、ロードバイクに適したアイウエアの選び方をお教えします。

 アイウエアと一言でいっても種類や形はさまざまですが、スポーツ用に作られたレンズが大きいモデルを選びましょう。また、風の巻き込みを軽減するため、顔に沿ってカーブしているものがお勧めです。

 次にフィット感。テンプル部分やノーズパッドの形状や素材に注目して、体の動きや振動などでずれないものを選んでください。レンズが頬に当たらないことも重要です。

 ショップに行って、実際にかけてみて、頭を上下左右に振って簡単にずれないかどうかチェックしましょう。このとき、前傾姿勢をとってみて、ロードバイクに乗車したときに視界がどうなるかも確認してください。

 レンズのカラーや濃さも大切。夜間など暗い時間帯に走る人はクリアを、曇天や夕方などにはイエロー・オレンジ・ピンクなどの明るい色を、紫外線の強い日中に走るならグレーやブラウンなど濃い色を選びましょう。レンズ交換が可能なモデルにすれば、状況に応じてレンズのカラーを変えることができます。

 レンズの精度も重要です。安価なモデルの中にはレンズの精度が低いものもあります。視界が歪んでしまうと、正しい情報が得られないばかりか、眼精疲労や頭痛の原因にもなります。試着して、視界に歪みがないかチェックしましょう。

 紫外線の量に応じてレンズの濃度が自動的に変化する調光レンズや、反射を抑えて視界をクリアにする偏光レンズなどの高機能モデルもあります。眼鏡使用者には、度付きのレンズを入れることができるモデルも用意されているので、ショップで相談してみてください。

文: 安井行生(やすい・ゆきお)

自転車ライター。大学在学中にメッセンジャーになり、都内で4年間の配送生活を送る。現在は様々な媒体でニューモデルの試乗記事、自転車関連の技術解説、自転車に関するエッセイなどを執筆し、信頼性と独自の視点が多くの自転車ファンからの支持を集める。「今まで稼いだ原稿料の大半をロードバイクにつぎ込んできた」という自称、自転車大好き人間。

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