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サイクルイベントに出てみよう!<2>
イベントの種類紹介②レース編

 ロードバイクの仲間が増えたり、颯爽としたスピードの魅力を知ると脚試しに出たくなるのがロードレースです。ひとつのゴールを目指しながら競い合うことを同じにして、ルールが異なるいくつかの形態のレースが存在します。ここでは大きく分けてロードレース、クリテリウム、ヒルクライム、エンデューロというレースを紹介していきます。

自転車レースの王道「ロードレース」

 距離も長く、駆け引きが最も重要視されるレースがロードレースです。一番速くゴールを迎えた選手が優勝というルールの中で、公道やサーキットコース、アップダウンや平坦、タイトなコーナー、気候に及ぶまでさまざまなレイアウトのコースや環境の中でライバルと競い合います。長距離を走る中でタイム計測はあるものの、ゴールに先着すれば優勝、つまりライバルとの駆け引きの上に成り立つのがロードレースです。それゆえ、多くの選手に優勝のチャンスがあり、駆け引きの中で自分の得意な距離や地形にこだわりがあるのもロードレースを走るライダーの特徴です。

ロードレースは様々な地形のコースを走りライバルと競い合う。写真は「ツール・ド・おきなわ 市民210km」の一コマ

 距離はカテゴリーによって様々で、一般向けならおおよそ30km~50kmのレースが多く、代表的な中距離レースに「シマノ鈴鹿ロードレース」があります。長距離では210km先のゴールを目指す「ツール・ド・おきなわ 市民レース210km」も人気です。レースの運営上、タイムリミットが存在するのも特徴で、ロングライドイベントのように一人になってものんびり走ることができないのもロードレースの特徴です。参加するには脚力に見合った走行技術が必要で、ロードレースに参加しているチームに所属し、レースに出場するためにトレーニングをする方も多いです。

ロードレースの面白さを凝縮した「クリテリウム」

 ロードレースの魅力を集約した1周3km程度の短距離の周回コースで競われる競技です。中には神奈川県大磯町で行われる「大磯クリテリウム」のように850mという超短距離コースをカテゴリー毎に規定周回数走るレースもあります。距離が短いがゆえに、テクニックやスピードが必要とされ、タイムリミットもロードレースより厳しくなる傾向にあります。

 上りも短く駆け上がれる程度のものが多く、平地やダッシュが得意なライダーが好む傾向にあります。近年、クリテリウムは比較的都心部での開催が多く、前橋クリテリウムや広島クリテリウムのように駅前を大胆に使って、見物客を楽しませるレースイベントとして各地で頻繁に行われています。

 欧州でも街の祭りのひとつとしてクリテリウムが数多く行われており、ベルギーではケルメスという名で国の名物競技として専門のプロ選手もいるほどです。参加しなくともレースの観戦が楽しめるのが大きな魅力です。

達成感抜群の「ヒルクライム」

 平地が得意なライダーがクリテリウムに参加する傾向にあるのに対して、山岳を軽快に走るのを好むライダーがこぞってエントリーするのがヒルクライムです。彼らはヒルクライマーと呼ばれ、中には体重だけでなく機材を極限まで軽くカスタマイズしてベストタイムを目指すライダーの姿も…。レースの距離は5kmから25km程度、勾配も様々です。

ヒルクライムレースは己との戦いにもなる。写真は「箱根ヒルクライム」スタート前の様子

 山の公道を封鎖して行うイベントが多く、タイムリミットも厳しくはなく、雄大な景色を楽しみながら達成感を味わえるため、個人参加も多く老若男女問わずチャレンジできるのが魅力です。

 中でも30年以上の歴史を誇る「マウンテンサイクリングin乗鞍」はヒルクライマー最高峰の大会とされ、全長20.5km、標高差1260mのコースを走るために全国から4000人以上のライダーが集まります。年齢別の表彰や完走証、大会によっては規定タイムをクリアするとメダルが授与されるなど工夫されていて競技性も高いレースイベントとなっています。

規定時間内ならいくらでも楽しめる「エンデューロ」

 基本サーキットなどの周回コースで行われ、規定時間内での周回数を争うのがエンデューロです。同一周回の場合は着順により順位が確定します。ロードレースと異なるのは、様々な脚力のライダーが規定時間ギリギリまで力の合うライダーとも連携がしやすいのが特徴です。レースで速いグループから周回遅れになっても、気にせず規定時間内まで走行できる気軽さもあり、初心者からベテランまで人気があります。

エンデューロは規定時間内で周回数を競うレース。「かすみがうらエンデューロ」のレースシーン

 規定時間も2時間、4時間、長いレースで10時間など大会によって様々です。「もてぎ7時間エンデューロ」や「スズカ8時間エンデューロ」など参加者が8000人を超える大会もあります。また、男女混合・複数人でバトン(計測タグ)を渡しあいながら周回するチームエンデューロのカテゴリーもあるのも魅力のひとつ。お互いをフォローし励まし合いながら高速のレース走行にチャレンジできるのでリザルト以上に一体感を楽しめるのが特徴です。

管洋介
管洋介(SUGA YOSUKE)
AVENTURA CYCLING代表、有限会社デボ代表取締役社長。競技歴22年のベテランロード選手。国内外で50ステージレースを経験。近年は長い経験を生かしてメディア出演も多く、自転車専門誌のレギュラーキャストとして、モデル、インプレッション、ライディングレクチャー、好評の連載を持つ。自転車ライディング講師として イベント他、様々なコミュニティでのテクニ カルコーチ務める。2017年よりAVENTURA CYCLING を立ち上げ、 自転車界の明るい未来をリードして行く。