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基本的な3つの構図と被写体の表現方法

News / Column自転車をカッコ良く撮ろう

自転車をカッコ良く撮ろう<7>
基本的な3つの構図と被写体の表現方法

 前回は、自転車での自撮り写真を楽しむための準備と注意点について解説した。今回は、具体的な自撮りの方法について紹介していきたい。前回の記事を見ていない人は、自転車をカッコ良く撮ろう<6>を参照してほしい。

 なお、前回のまとめは以下の通りだ。

自撮り編1まとめ

・自転車で自撮りをする場合は、フレキシブル三脚があると便利
・シャッターリモコンも併用すると安全性と撮れる構図が広がる
・自撮りをする際は、周囲の安全確認を徹底する
・スマホはライフラインなので、自撮りでバッテリー切れになる事態は避ける

それらしい写真が撮れるガードレール

 おさらいが済んだところで、早速自撮りの方法について紹介する。まずカメラの固定は構図に合わせてほしいが、基本的にガードレールに固定する頻度が一番高くなるだろう。なぜならガードレールはどのような場所でも設置されているからだ。

 そのほかの理由として、ガードレールが自転車のハンドルと同じような高さにあることが挙げられる。この高さが自転車と搭乗者、景色を収めるのに丁度良い。だからガードレールを基準にして自撮りすると、比較的簡単にそれらしい写真が撮れるはずだ。

 では、景色がいいポイントでガードレールがない場合はどうするのか。その時は樹木や落石防止用ネットに巻き付ける形で撮影するといいだろう。周囲見渡せば必ず利用できるものがあるはずだ。上手に使って撮影しよう。

 意外とこういった工夫は記憶に残っているので次回も利用できるし、写真を見返した時にちょっとした思い出として振り返ることもできる。

3つの構図で表現できるもの

 撮り方が分かったところで次は構図だ。横からの写真は風景全体を一緒に写しやすく、分かりやすい構図なのが特徴。ただし、自転車よりも低い位置にある風景などは写らないので、目線より高い位置の風景と絡める場合に有効だ。

 反対側のガードレールにカメラを設置し、構図と自分が写りたい場所を確認したらセルフタイマーを起動しよう。この時、タイマーの秒数を数えながら画角に入るよう心掛ける。また、準備から撤収まで車線をまたぐので周りの状況には十分注意してほしい。

 前から撮影する場合は、横から撮るのと違って被写体の表情を捉えられる。坂であれば、目線より低いポジションにある背景を撮影できる。ただしセルフタイマーだけだと、決めたポイントへ自分が移動するのにUターンしなければならず、時間的な余裕がないため横から撮る場合より難易度が高い。ロードバイク初心者やUターンが苦手な人は止まった状態から撮影してみると良いかもしれない。

 後ろからの写真は、自分が走っていく先の道を写したい場合や疲労の表現に向いている。後ろから撮る場合、カメラを設置して構図を決めたらその方向に走っていくだけなので、ほかの撮り方と比較して難易度が低い。ただし狙ったサイズ感で自分を収めるには少し経験が必要だ。カメラからどれくらい離れると、どんな大きさで自分が映るのか、それを把握するには何度か撮影を繰り返してみるといいだろう。

被写体意識をもつということ

 写真の画角なども大切だが、どんなシーンで撮影する時も被写体としてどのように写るかという意識を持つことが重要だ。走っていて気持ちのいい道なら満面の笑みを浮かべ、きつい道なら辛い顔をオーバー気味に表現するといい。

 背景写真の時「男は背中で語る」という様な表現をするが、この道がどんな道なのか、その時どんな感情なのかを背中で伝えるように意識しよう。

 また撮影するときは、視線はカメラに向けないように心がける。自然な感じを表現するために、いつも走っている時と同じように道路の先を見よう。顔だけではなく、身体の動きも少しオーバー気味にするといい。

 特に、動いているように見せるには、脚が引き上がっているタイミングで撮影すると躍動感が増す。ただ、ペダリングはわずかなタイミングでずれるので、運に任せる部分が多い。時間があれば、何度か挑戦してみよう。

今回のまとめ

・カメラの設置はガードレールがやりやすい
・ガードレールがない時は、あるものを有効活用
・基本の構図は3つで、それぞれ表現できるものが違う
・被写体になる人は写真のテーマに合った意識作りを心掛ける

Kento Ozeki
Kento Ozeki
平成元年生まれのロングライド系チャリダー。速くはないが、ヒルクライムが好きで、2017年より日本中の峠を登り総評するブログ「え、登らないんですか?」を運営中。ブログ運営の他、最近では自治体向け観光PRのドローン撮影も行う。