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お金はいくらかかるのでしょうか?

News / Columnスポーツバイクを買う前に知っておきたい10の教え

スポーツバイクを買う前に知っておきたい10の教え<4>
お金はいくらかかるのでしょうか?

 スポーツバイクを始める場合、どれくらいのお金が必要なのでしょうか? 実際にスポーツとして始めるのであれば、自転車本体はもちろん、それ以外にも購入すべきモノがあります。自転車本体にかけるべき金額も含めて、おおよその予算感を知っておきましょう。

自転車本体の価格は?

 まず自転車本体の価格です。車種にもよりますが一般的なサイクリングを楽しむスポーツバイクの場合、完成車でだいたい5〜6万円(ロードバイクなら9〜10万円)くらいが最低ラインだと考えてください。より快適に楽しむのであれば、この1.5倍〜2倍くらいの価格帯にすれば満足度が上がるでしょう。

 高級品は上を見ればきりがないのですが、ある程度以上になると、かけたお金と性能は正比例しなくなります。100万円の自転車が10万円の自転車より10倍の性能にはならないということです。筆者の肌感覚としては、ローエンドの2倍くらいまでは、お金を掛けた分だけ確実に自転車の性能は上がります。

 逆にローエンドの価格帯より安い自転車の場合は、十分な性能を保ったまま価格を抑えているのか、単なる安物であるのか、しっかり見極める必要があります。単なる安物だった場合、スポーツバイクらしいのは見た目だけで、重量がやたら重かったり、変速やブレーキの性能が大きく劣っていたりと、走りにおける満足度は著しく低くなってしまいます。

自転車本体と一緒に買うべきモノ

 次に、自転車と一緒にまず購入しておきたいアクセサリーです。

 まずは「ヘルメット」です。スポーツバイクは軽快車(ママチャリ)よりも速度が出やすく、転倒時の衝撃も大きくなります。腕や脚は仮に骨折しても時間をかければ治る場合がほとんどですが、頭を強く打てば命の危険や、大きな後遺障害が残る可能性もあります。スポーツとして楽しむのであれば、ヘルメットの着用を強くおすすめします。

 次に法定装備である「ベル」と「ライト」です。スポーツバイクでは販売時にこの2つが付属していない場合があるので、その場合は必ず購入して取り付けるようにしましょう。

 ほぼ本体に付属していない装備としては「カギ」も必須アイテムです。外での駐輪時間が長くなる場合は、それなりに予算をかけて頑丈なカギを選びましょう。ちなみにスポーツバイクは自宅では室内保管が基本になります。

 最後に「空気入れ」も挙げておきましょう。スポーツバイクのタイヤのほとんどは軽快車とはバルブの形状が異なり、軽快車用の空気入れでは直接空気は入れられません。空気圧管理も重要になるので、空気圧計を内蔵したスポーツバイク用の空気入れを1つ持っておいた方がいいです。空気入れの使い方も若干異なるので、ちゃんと調べたり、わかる人に聞いたりしておきましょう。

 上記アイテムを購入して、だいたい1万円〜1.5万円くらいが、自転車本体以外に必要になります。

本格スポーツならばさらに揃えたいモノ

 最初から本格的なスポーツとして楽しみたいのであれば、もう少し揃えておきたいアイテムがあります。

 まずは「パンク修理キットとスペアチューブ」「携帯用ポンプ」です。パンクは自転車にとって最も身近なメカトラブルで、スポーツバイクも例外ではありません。家から数十km離れた山奥でパンクする…ということもあるので、パンクトラブルに対処する道具一式を携帯しておくのが基本です。

 このほか「ドリンクボトル」と「ボトルケージ」は、走行時の速やかな水分補給が可能になります。スピードや距離を表示する「サイクルコンピューター」はペース維持に役立つだけでなく、単純に使って楽しいアイテムです。「テールライト」はクルマからの視認性が上がり安全性が高まります。

1時間以上のサイクリングならボトル&ボトルケージがあると便利

 サイクリング専用のウェアは予算があればといったところですが、初心者であればまず「サイクリング用グローブ」を購入すると、快適かつ安全でしょう。

 ここまで揃えるとすれば、だいたい本体プラス2〜3万円と考えておきましょう。

アイテム選びも楽しんで

 おおよその予算感がつかめたでしょうか? このほかにも手に入れたいアイテムは沢山あるのですが、まずは実際に乗って走って楽しんで、それから徐々に揃えていけば良いでしょう。周辺アクセサリーもさまざまなメーカーからさまざまな製品が出ています。自分好みのモノを選ぶのは楽しいですよ。

取材協力:サイクルセンターサンワ

文: 米山一輝(よねやま・いっき)

スポーツサイクル歴約30年の自転車乗りで元ロードレーサー。その昔はTOJやジャパンカップなどを走っていたことも。幅広いレベルに触れたクラブチームでの経験を生かし、自転車スポーツの楽しみ方やテクニックをメディアで紹介しています。ローラーより実走、ヒルクライムより平坦、山中より都市部を走るのが好きです。

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