日本の場合は、マニアックなところから始まって、それがマスに伝わるかですね。「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」は頑張っていると思います。選手たちとファンの交流を持たせて、海外のスーパースターに弓道の体験など、日本の文化を紹介していますね。こどもが憧れる精神過程は、どこかで実際に見て、そして周りの大人たちが熱狂しているのを見て、「おお、これはすごいんだ！」とその雰囲気を感じることから始まります。それはテレビの画面からでは伝わらない。一度はイベントでそういう熱気を感じて、初めてそのスポーツが輝くと思うのです。

　あまり自転車のイメージを埼玉県にもさいたま市にも持っていなかったので、最初は「さいたまクリテリウム」に驚きました。でも、スポーツ好きでダイナミックな街なのでしょう。さいたま市の市長がこのイベントを大事にして、市のプライオリティの１つに上げていますし、文化イベントとして成功しているものとしてはトップクラスなのではないでしょうか。主催者の頑張りで、表彰台のスター選手が毎年来日してくれていますし、フランスの自転車文化に直接触れられる機会として、継続されると良いと思います。