まず、自転車が車両であり、法令を学習し、守ることが必要であることを認識してもらうことが必要です。
わが国では、歩道通行を長年認めてきたことにより、歩道で歩行者と混在する自転車は車両であるという意識が失われたと考えられます。
これが、歩道での最強者としてのおごりの意識と重なり、ルールを軽視する傾向が定着したと思われます。この傾向は、ヘビーユーザーにも、微妙に影響を与えていると理解されます。
彼らも、歩道を走行している例や、信号無視をしている例を見かけたりしますが、歩道を通行する一般ユーザーがルールを守らないことが一般化しているので、多くの自転車利用者に交じって白い目で見られることも少ないし、たまには、ルールを無視してもよいという安易な考えを持つ人もいると思います。多数の人が違反しているので「赤信号、みんなで渡れば怖くない」のたぐいかと思います。
一般のユーザーがルールを守っていれば、まして、上級のユーザーは、絶対に守ることが要求されます。他人から厳しく見られていることは、心理的にルールを守るベクトルが強く働きます。前提として、一般ユーザーが歩道通行から車道通行に切り替えられるように、環境整備が求められていると考えます。時間がかかるかもしれませんが、これにより、行政の走行空間の整備と相まって徐々に車道通行割合を増加させ、車道での車との空間のシェアから車両意識をもち、身を守るためにもルールを順守せざるを得ない一般ユーザーを多数輩出することが重要かと思います。