おそらく至適な運動強度水準についてのご質問かと思われますので、そのような観点からお答えします。
私たちのスタミナ(持久性)は、心臓の血液拍出能力(ポンプ能力)と筋での酸化能力によって決定されます。心臓が1回拍動するときに送り出される血液量は、最大酸素摂取量のおよそ40%の強度で最大に達し、そのあとは運動強度が上がってもほとんど増加しません。
言い換えれば、心臓一拍動あたりのトレーニング刺激量はこの強度水準で最大になりますので、持久力づくりのためには、最低これ以上の強度で自転車に乗ることが大切になります。年齢から判断しますと、100拍/分前後の心拍数になります。
ご質問にある定数は、乳酸の蓄積が起こらない運動強度の上限を示していると判断されますが、それを超えると有酸素的刺激がなくなるというものではありません。
筋の酸化能力の向上は、乳酸の蓄積がない強度で長時間行うのが効果的ですが、心臓のポンプ能力に対する刺激は心拍数が高くなればそれだけ増します。日頃よく走られていて健康に問題がないのであれば、心拍数を上げて心臓のポンプ能力に負荷をかけるような走り方を時折やってみても、特に大きな問題はないと思います。